皆さん、最近なんとなく「広告っぽいもの」をスルーしてしまうこと、増えていませんか?
実はこれ、皆さんだけじゃなくて、世界中で起きている大きな変化なんです。
TikTokが先日「TikTok Next 2026」というトレンド予測レポートを発表したんですが、これがなかなか面白い。ざっくり言うと、「人はもう、作り込まれたキレイな広告では動かなくなってきていますよ」ということが、データではっきり示されているんですね。
3つのキーワード、覚えておいて損はないです
今回のレポートで挙げられた2026年の3大トレンドが、「Reali-TEA」「Curiosity Detours」「Emotional ROI」の3つです。
カタカナばっかりですみません。噛み砕いて言いますね。
1つ目の「Reali-TEA(リアリティー)」。 これは「リアルな本音が共感を生む」という話です。
GIGAZINEの記事でも取り上げられていましたが、TikTokではここ数年、「#romanticizing(現実を美化する)」とか「#digitalescapism(デジタルで現実逃避)」みたいなトレンドがありました。でも2026年は、そういう”盛った世界”に人が飽きてきている、と。
代わりに伸びているのが「#lockedin(集中して自分を鍛える)」「#hygiene(日常の清潔感を大事にする)」「#joblife(仕事のリアルを飾らず伝える)」といったハッシュタグです。
つまり、化粧品のPRだったら「完璧に仕上がったモデル写真」よりも、「寝不足の朝、これだけは助かった」っていうリアルな声のほうが信頼されるわけです。わかりやすく言うと、「完璧よりも”等身大”が強い時代」になっているということですね。
2つ目の「Curiosity Detours(好奇心の寄り道)」。 直訳すると”好奇心の回り道”です。
面白いのはここで、TikTokでは毎日数十億回の検索が行われていて、しかもその数は前年比40%以上増えているそうです。さらに4人に1人のユーザーがアプリを開いて30秒以内に検索を始めるというデータもある。
なぜかというと、TikTokの中で「調べもの→関連動画→コメント欄を読む→さらに深掘り」という探索行動が当たり前になっているからなんです。ユーザーは目的をもって来るんだけど、その回り道の中で思いがけないブランドや商品と出会う。
だからこそ、ブランド側は「自分のカテゴリの外」にある文化やコミュニティとつながることが大事になる。レポートの中では、電池メーカーのDuracellがK-popコミュニティで人気になった事例が紹介されていて、これが象徴的です。ペンライトに電池が必要だから、という思いもよらない接点ですよね。
3つ目が「Emotional ROI(感情的な投資対効果)」。 ポイントはひとつだけ。「人はもう、安いから買うんじゃない。感情で納得したから買う」ということです。
TikTokの調査によると、ユーザーの81%が「TikTokではリアルな商品の使用感が見られる」と回答しています。つまり、スペックや価格の比較ではなく、「これを使うと自分を大事にしている感じがする」「毎日がちょっと嬉しくなる」という感情的な価値が購買を後押しする時代になっているわけです。
これはむしろチャンス
ここまで聞いて「うちには関係ないよ、TikTokなんて」と思った方もいるかもしれません。
でも、この流れの本質って「大きな予算をかけた広告よりも、リアルで本音の発信が勝つ」ということなんですよね。これって実は、予算の限られた中小企業や個人事業主にとってはチャンスだというふうに思っています。
完璧な動画を作る必要はなくて、お客様の声、商品開発の裏側、スタッフの日常。そういう”飾らないコンテンツ”が、今まさに求められている。だからこそ、発信の「方向性」さえ間違えなければ、大手に負けない接点が作れるんです。
まあ何にせよ、「キレイに作り込んだものが正義」という時代は、じわじわと終わりに向かっているのかもしれません。
