AIに、チラシや資料、WEBサイトの見た目を作ってもらう人が増えました。
でも、1回で気に入るものが出てくることは、まずありません。
「もう少し高級感を」「もっとやわらかく」と直してもらううちに、何が良かったのか分からなくなる。
僕も、同じところで何度もつまずきました。
言葉で直させるより、案を並べて自分で選ぶ。 結局、これが一番早かったです。
やってきた手順を、順番に書きます。
手順1 手本を1つ決める
最初に、「こういう感じにしたい」という手本を1つ決めます。
雑誌の1ページでも、好きなお店のWEBサイトでもかまいません。
手本がないまま「いい感じに」と頼むと、AIは平均的なものを出してきます。
ここでつまずきやすい:手本を3つも4つも渡すこと。混ざって、どれでもないものになります。
手順2 言葉で直させず、3案を並べてもらう
制作サンプルのWEBサイトの配色を決めるとき、最初はAIに「この雰囲気に合う色を」と頼みました。
2回続けて、いまいちでした。
そこで、3案を画像で並べて出してもらったら、一発で決まりました。
言葉で「もう少し明るく」と言っても、AIと僕とで「明るい」の中身が違います。
並べてしまえば、言葉はいりません。見て選ぶだけです。
手順3 良い点と悪い点を、自分で書き出す
自社サイトの最初の画面を作ったときは、AIに案を何パターンも出させました。
そのあと、1つずつ良い点と悪い点を、自分で書き出しました。
- A案は、写真の大きさがいい
- B案は、文字の置き方がいい
- C案は、色がいい
ここでつまずきやすい:書き出しもAIに任せること。何が良いかを決めるのは、自分の目です。
手順4 良い所を集めて、1つにまとめさせる
書き出した「良い点」をAIに渡して、1つにまとめさせます。
「A案の写真の大きさ、B案の文字の置き方、C案の色で」と頼めば、AIは迷いません。
ゼロから「いい感じに」と頼むより、ずっと当たります。
手順5 真似るなら「雰囲気」ではなく「レイアウト」
16ページの自己紹介の資料を、AIに作らせたことがあります。
手本にしたデザインがあったのですが、初版は40点でした。
AIが真似ていたのは、手本の雰囲気だけだったからです。
2版目からは、レイアウト(どこに何を置くか)は手本に忠実に、書体は自分の好み、と分けて頼みました。
3版目で、確定しました。
ここでつまずきやすい:「この感じで」と頼むこと。何を真似て、何を変えるかを分けて伝えます。
手順6 作ったものを並べて見る
いくつか作ったら、並べて見ます。
制作サンプルのWEBサイトを並べたとき、会社のサイトも、飲食店のサイトも、案内のページも、全部「黒と金」になっていました。
1つずつ見ると、どれもきれいです。
でも並べると、1つのひな形を使い回したようにしか見えません。
サイトごとに色を変えました。
手順7 最後の細かい所は、自分で決める
最後に残るのは、AIが気づかない細かい所です。
日本語の改行。 「可視/化。」のように、言葉の途中で行が折れると、高級感は一瞬で消えます。
改行はブラウザ(WEBサイトを見るためのソフト)任せにせず、スマホの3つの画面の幅で、どこで折れるかを計算して固定してもらいました。
写真の選び方。 自己紹介の資料から、椅子にふんぞり返っている自分の写真を外しました。
AIは「迫力がある」と判断して入れてきますが、見る人には鼻につきます。
ここは、自分にしか決められません。
どこから先は、自分では厳しいか?
手順1〜7は、AIがあれば誰でもできます。
難しいのは、手順3の「良い点と悪い点を書き出す」ところです。
何が良いのかを言葉にできないと、AIに渡すものがありません。
ここは慣れです。最初のうちは、好きなものと嫌いなものを並べて、違いを1つだけ書き出すところから始めてみてください。
AIに渡すものを決めてから書かせる話は、文章でも同じでした。
AIに記事を書かせ、AIに採点させたら73点で止まった|直す回数より、書かせる前が9割
AIで作った写真の使いどころは、こちらに書いています。
AIで作った料理写真やお店の画像を「実物」として使ってはいけない理由
まとめると…
- 手本を1つ決める。何個も渡さない
- 言葉で直させず、3案を並べてもらって選ぶ
- 良い点と悪い点は、自分で書き出す。まとめるのはAIに任せる
- 真似るなら、雰囲気ではなくレイアウト
- 並べて見て、全部似ていないか確かめる
- 改行と写真の選び方は、最後に自分で決める
「うちの場合、AIでどこまで作れるか」をいっしょに考えます
チラシ、資料、WEBサイト。AIで作れる所と、人が決めたほうがいい所を、自分の会社で試した範囲でお話しします。
うまくいったことも、外したことも、そのままお伝えします。
