LINEの配信ツールを、月額契約なしで1時間で立てた|AIに任せて分かった「5つの落とし穴」

機械式時計に歯車を組み込む職人の手元

LINE公式アカウントで、お客様に案内を送っている会社やお店は多いと思います。

もう一歩進めて「来店した人にだけ送りたい」「友だちになった3日後に、次の案内を送りたい」となると、配信ツールが要ります。

そして、配信ツールの多くは月額です。

先日、この仕組みを月額のツールを契約せずに、自分のサーバーの上に立てました。

友だちの管理、タグ(お客様につける目印のこと)、ステップ配信(決めた日数ごとに順番に送る配信のこと)まで入っています。

作業は約1時間、ソフト代は0円でした。

ただ、AIに任せても、5回つまずきました。


月額のツールは、なぜやめにくいのか?

一度使い始めた配信ツールは、やめにくいものです。

理由は、お金よりも中身にあります。

  • 友だち一人ひとりに付けたタグが、そのツールの中にある
  • 何日目に何を送るか、という設定も、そのツールの中にある
  • やめると、これまで積み上げた仕組みを最初から作り直すことになる

月額を払い続けているのは、ツールの機能というより、積み上げたものを手放せないからです。

だから最初に、自分の手元に置ける形にできないか、試してみました。


何を使って、どう立てたのか?

使ったのは、オープンソース(中身が公開されていて、誰でも無料で使えるプログラムのこと)の配信の仕組みです。

置き場所は、Cloudflare(ホームページやプログラムを置いておけるサービス)にしました。

手を動かしたのは、ほとんどAIです。僕がやったのは、途中で止まったときの判断と、確認のボタンを押すことでした。


実際に、どこでつまずいたのか?

1. 「その名前は既に使われています」で止まった

セットアップの途中で、止まりました。

原因は、数分前に自分が取った名前だったことです。

道具は「他人が使っている名前」と「自分がさっき取った名前」を区別できませんでした。

AIにCloudflareへ直接問い合わせさせて、初めて分かりました。

2. 「無料」のはずが、カードの登録を求められた

無料のつもりで始めたのに、途中でクレジットカードの登録を求められました。

画像を置いておく保管庫だけは、登録が必要だったのです(月10GBまでは0円)。

「無料」は、どこまでが無料なのかを先に確かめないと危ない。

3. 画面に出してはいけない値が、出てしまった

AIには「秘密の値は画面に出さないで」と指示していました。

それでも、設定ファイルの中身を一覧で表示させた拍子に、出てしまいました。

以後は「中身は見せずに、文字数だけ数えて」と頼むようにしています。

4. 友だち追加のテストが動かなかった

友だちになった人に自動で案内が届くか、試しました。

届きません。

原因は、僕がすでに友だちだったことです。すでに友だちなので「追加された」という合図が飛んでいませんでした。

一度ブロックして解除したら、動きました。

5. 案内が2通届く

LINEにもともとある「あいさつメッセージ」をオフにしないと、自動の案内と合わせて2通届きます。

お客様に届く案内は、1通にしたいところです。


AIに任せながら、自分で決めたことは?

つまずいた所とは別に、最初から自分で決めていたこともあります。

  • ネットで見つけたコマンドを、いきなり実行させなかった。 先に「その部品は本物か」を確かめさせた。公開している人、元のプログラム、使われている数まで見てから動かした
  • テストの配信は「全員」にしなかった。 テスト用の目印を付けた自分1人だけに送った。送信の前には、その目印が何人に付いているかを必ず数えさせる
  • プログラムの置き場所を、iCloudの中にしなかった。 部品のファイルが数万個できるので、同期が壊れる

どれも、技術の話ではありません。押す前に何を確かめるかの話です。


自分でやるなら、どこまでが現実的か?

AIがいれば仕組みそのものは立ちます。

ただ、止まったときに「何が起きているか」を判断するのは、人です。

5つのつまずきのうち、AIが一人で解決したものは、ほとんどありません。どれも「ここがおかしい」と僕が気づいて、確かめる方向を指したところで進みました。

いま月額のツールを使っているなら、いきなりやめる必要はありません。

まずは、テスト用のアカウントか、自分1人だけに届く形で試してみて、それから判断するのが安全です。


まとめると…

  • LINEの友だち管理・タグ・ステップ配信は、月額ツールを使わなくても、AIと組めば約1時間で立った
  • ただし、5回つまずいた。名前のぶつかり、無料の範囲、秘密の値、テストのやり方、あいさつの2通
  • 止まるのは技術ではなく「確かめる所」。無料の範囲、送る相手の人数、画面に出してよい値
  • 今のツールをいきなりやめず、自分1人に届く形で試してから決める

AIに任せられる作業は、ここ最近で一気に増えました。でも、送信のボタンを押す前の確認だけは、まだ人の仕事だと思っています。

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「うちの場合はどうするか」をいっしょに考えます

月額のツールを続けるか、自前にするか。お客様の数と、手間をかけられる時間で、答えは変わります。

自分の会社で試した範囲で、うまくいったことも、つまずいたことも、そのままお話しします。